アロマを感じるシネマ ”永遠の門 ゴッホの見た未来”
こんにちは、アロマインストラクターMayuです。
今日は、映画の世界で見る感じるアロマの世界を皆さんにシェアしていきますね。前回シネマで見るアロマの歴史の記事も書いたのですが、私自身、映画好きだということもありまして、アロマに精通する映画をピックアップして映像の美・風景の色・音楽での彩・物語の奥深さなど私自身の視点でお話していこうと思います。
皆さんゴッホという画家をご存知でしょうか?ゴッホの作品を一度は目にした事もあるとい思います。今回はオランダの印象派で有名な画家でゴッホをモデルとした映画”永遠の門 ゴッホの見た未来”と精油のサイプレスをシェアします。
永遠の門 ゴッホの見た未来
オランダの印象派画家ゴッホは、数々の作品を生み出すも生前多数の作品は評価されることはありませんでした。
本来ゴッホが描きたかったことや、なぜ描くことをやめなかったのかをアルルの美しい風景と共にゴッホの人間性の描写などが繊細に描かれている作品です。
あらすじ
ある日ゴッホはカフェでの芸術家グループ展に自身の作品を展示していました。
店主からこの絵を全て持ち帰るよう言われ失望したゴッホは現状を嘆いていました。その日画商である弟テオとバーへ行きました。そのバーでは芸術家グループ展のメンバーがグループ展の運営について話をしていました。
彼らの話は芸術の話は全くせず利益についての話ばかりでゴッホはこの状況に落胆を覚えたのです。
芸術家グループの中で突如その空気を遮り怒って出て行くゴーギャンという男がいました。
ゴーギャンも同様にこの芸術家グループを良くは思っていませんでした。「組織や理論とは無縁の世界で新しい絵画を生み出せる土地へ行く、ゆっくりと心に生まれるものを描きたい。」とゴッホに言いました。感銘を受けたゴッホは「このパリにはうんざりしている、新しい光を見つけたい。」と答えました。
そんなゴッホにゴーギャンは「南へ行け フィンセント」と言ったのです。そして、ゴッホは南フランスのアルルへ。
アルルに着いたゴッホは部屋を借りました。そしてひたすら自分の中に芽生えるものを探しに歩いて回りました。ひまわり畑、麦畑、見た事もない新しい光、明るい光を求めて。
目の前に広がるアルルの大地、土、広がる平地、木、自然の風景に強く心を奪われるのです。
そして心の向くままにゴッホ自身が感じるものを描いていくのでした。。。
ゴッホという人
- 名前・・・・・フィンセント・ヴィレム・ファン・ゴッホ
- 1853年生誕・・オランダ 北ブラバント州フロート・ズンデルトで牧師の家に生まれた。
- 1869年・・・・美術商であるグーピル商会に務め始め、ロンドン・パリで働いていたが、感性が合わず7年後に解雇される。
- 1876年・・・・グーピル商会を解雇され、その後数年聖職者を志したゴッホは、神職を勉強し、数年伝道活動をする事となる。
- 1886年・・・画商で弟のテオを頼りにパリへ渡り、印象派の影響を受ける事となった。
- 影響を受けた画家:フランス・ハルス/ゴヤ/ベラケス/ドラクロワなど。日本の浮世絵などにも興味を持っていたそうです。
- 映画の作中では、この頃ゴーギャンと会うことになるのですね。
- 1888年・・・南フランスのアルルの移り代表作となる「ひまわり」などが描かれる。
※同年10月末・ゴーギャンとアルルで共同生活をする事となります。
ここまでのゴッホはまだ世間からの評価は得られていませんでしたが、その一方で、ゴーギャンはこの頃から評価を受け始めました。
そしてゴッホを語る上で欠かせない、あの事件が起こってしまうのです。感覚が研ぎ澄まされているからこそ見えるものが深過ぎたからこその事件でした。同年12月末・かの有名な「耳切り事件」です。ゴッホは自分の元から去ってしまったゴーギャンに解って欲しくてこのような行動をとってしまったのでした。
- 1889年・・・発作を繰り返すゴッホはアルルの近郊のサン=レミにある療養所に入所することになった。
この時描かれた作品が「星月夜」や風景がなどが多く描かれる事になるのです。この「星月夜」にもサイプレスが描かれています。発作と言われるゴッホの病名や原因などは様々な仮説として研究者から発表されているそうです。
- 1890年・・・退院したゴッホはオーヴェル=シュル=オワーズに移り住みました。同年7月29日享年37歳と言う若さで、その繊細な命の灯火を絶やした。
そして現在、ゴッホの作品やゴッホの知名度が上がったのは言わずと知れたことではないでしょうか。今回の映像作品以外にも伝記や書籍集や回顧展様々なところで作品に触れることができます。
ゴッホは生前2100枚以上の作品を残したと言われています。文学や芸術を心底愛して感受性がとても強く物事の捉え方がとてもピュアで独特過ぎるといっても過言では無いような人物なのではないかとこの映画を観て私は感じました。
それでは、映画の中でゴッホが自らを語った言葉達を抜粋しましたのでそちらもどうぞ。
ゴッホの言葉〜永遠の門 ゴッホが見た未来〜
- 『未来の人々の為、神は僕を画家にした』
- 『人生は種まきの時で収穫の時ではない』
- 『描くことは美点であり欠点』
- 『目に見えぬものに心を留めよ』
ゴッホは生きているうちの名声などに目をくれず描き続けたこと、それを愚かと言えるでしょうか?
描く事によって自分自身を常に見つめていたのだろうと感じました。
2100作以上の作品を描き生み出したゴッホは「ひまわり」をどんな風に感じていたのでしょうか?
あまりにも強いタッチで描かれている作品はゴッホの魂といっても過言ではないと私は思います。
作中でウィレム・デフォーが演じるゴッホが麦畑で両手を広げ風に吹かれる麦達と共に風を全身で感じるシーンはまるで絵画を見てるかのように私の目に映りました。
他にも作中のシーンの一つ一つが絵画のようでまるで美術館を巡ってその絵に深く浸っているような感覚でした。
その中でも「糸杉と星の見える道」のシーンでは私が今回一番観たかったそしてアロマの題材としたサイプレスが描かれていてゴッホは糸杉を他の絵にも何度も登場させています。
それではここでアロマをご紹介ゴッホが何度も描いた糸杉の精油のサイプレスをご紹介していきます。
サイプレス Cypress sempervirens
サイプレス Cypress sempervirens (クプレッスス センパーウィレンス)
科名・・・・ヒノキ科
抽出方法・・水蒸気蒸留法
抽出部位・・葉と茎葉
主要成分・・ピネン/δ-3-カレン/カンフェン/テルピネオール
相性のいい精油
柑橘系(オレンジ スイート・マンダリン・ネロリなど)/ロックローズ/ラベンダー アングスティフォリア/ジュニパー
*針葉樹であるサイプレスは香りがスッキリとして森林浴効果があり、心を落ち着かせ新鮮な気持ちへと導いてくれる香りです。
アロマで感じるシネマいかがだったでしょうか?
映画好きの私としてはまだまだ色んなことを描きたかったのですが、映画とその世界観に広がりとその空気感を彩るアロマに少しでも興味を持っていただき映画の新しい楽しみ方にご活用いただけたら幸いです。
今回はゴッホについて触れていきましたがエンターテイメントの作品から過去の有名な人たちの暮らしや活動、そして発言から今の私たちが暮らしを有意義にすることを学べるヒントが沢山ありますよね。今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
ゴッホが感じた香り『サイプレス』の香りを部屋に香らせて、この映画と共に楽しんで観てはいかがでしょうか?