今だから考えたい『天地人』三才の教え。空手道を歩んできた私を支えくてくれた、師範の言葉【体験録】

こんにちは。Risaです。

少し前から、これまでの自分の歩みを振り返って、話を書いているのですが、改めて、これは自分の人生の軸になっているなーという事をお話したいなと思います。

私が高校を卒業し、いよいよ大学へ進学するぞという時のことで、ある一人の尊敬する師範からもらったお手紙の話です。

当時、小学生から通っていた道場とは別に、中学3年から高校卒業まで、自宅から車で片道1時間の道場にも通わせてもらっていました。(曜日別で二つの道場に通っていました。)

この中学3年生から通わせてもらった道場でのこと。

全国選抜で可能性とチャンスをつかむ事に成功した私は、東京の大学へ進学するため、お礼と挨拶を含め、最後の稽古に参加していました。

最後の稽古が終わると、送別会を開催してもらいました。

今でも忘れません。温かい手作りのキムチ鍋をごちそうになりました。

宗家と師範方から送り出しの言葉をもらい、一人の師範からは、自筆のお手紙を頂きました。

とても綺麗な字で、これまでのことと、これからのことが書かれていました。

これまでのたくさんの思い出とともに、人生の先輩としてのありがたい言葉がたくさんつづられてあった。

そのなかに、

人が成功するには『天・地・人』の三才の力が必要です。とあった。

(恥ずかしながら、私はその時に初めてその言葉を知りました。)

天は、運やタイミングの事。

地は、場所や環境の事。

人は、自分の周りにいる人たちの事。

チャンスがあって、環境が整っていたとしても、人の力がなければ成功を手に入れることはできません。だから、自分を応援してくれる人を大切にしてください。と、きれいで優しさを含んだ字で書かれていました。

『天地人』の語源・孟子の教え

天地人という言葉は、大河ドラマのタイトルになったりもしていて、知っている方も多いと思います。

この天地人という言葉の語源から、改めて、大事な教えの部分についても少し触れておきます。

『天地人』の語源は、孟子の公孫丑(こうそんちゅう)章句上に記述されている一説からきているとされています。

孟子は、性善説を唱えていて、人間の本性は基本的に善であると説いていました。

その孟子の公孫丑章句上の中に、『天の時は地の利に如かず、地の利は人の利に如かず』という言葉があります。

これは、天の与える好機(チャンス)も、土地(場所や環境)の有利な条件には及ばず、土地の有利な条件も、民心の和合には及ばない。
(※コトバンク引用)

という意味です。

孟子の教えが、この天地人三才の力の語源になっているのです。

そして孟子は、天の好機や地の有利な条件が整っていても、人の和がなければ成功は成しえない。だから、人の和を一番大切にしなくてはいけないよ。という教えを性善説とともに説いていたのです。

運や金銭に恵まれていても、人がいなければ、、、

どんなにチャンスや環境、金銭に恵まれていても、まったくの一人では何もできませんよね。

私がそれを心底感じたのは、社会人になってからでした。(もっと早く気づけw)

私が道場に二束のわらじで通えたことも、高校・大学へ進学できたのも、家族や協力してくれた周りの人がいなければできなかったことです。

今、こうして活動できているのも、また然りですね。

結局は、人を大事にしなければ、成功も何もないのだと気づかされました。

これは、私の個人的な私見ですが『人を大切にしている人が、環境やチャンスからも味方してもらえる』のではないかな、、と思っています。

どれだけお金を持っていても、どれだけいいビルの会社をやっていても、人を大事にしない者からは、人って離れていきますよね。

そうすると、立ちいかなくなって廃れていく。。。だから、天や環境に味方してもらうためにも得を積む・人を大切にする。思いやる、支えあうことが大切なのではないかな、、と。

私自身は、こんなに達観はできていませんし、まだまだ、目先のことに捉われてしまうことの方が多いですが、、、(未熟なもんで、、、)

その中の教えである部分は、自分の中の軸として、磨いていこうと思いました。

大事な事を教えてくれた師範には、心から感謝しています。

今だから考えたい『人の和を大切にする』ということ

ここ最近では、コロナの変異株も次々と出てきて、徐々に解消されつつあると言えど、制限のある生活を強いられていたり、世界情勢もあいまって、物価の上昇があったりと苦しい状況が続いてますよね。

おかげで仕事が上手くいかないとか、材料費の上昇や、価格改正を余儀なくされて支障がでる、、とか、心が荒みそうなことが、本当にたくさんあります。

でも、これって「天と地の有利な条件」まさに、タイミングと環境じゃないんだろうかと思うんです。

だから、今、なおさら大事にしなきゃいけないのって、「人の和」なんじゃなかろうか、、、、と感じずにはいられないのです。

心が荒んできたり、余裕がなくなってくると、つい語気が荒くなったり、自分本位で考えてしまうことってあると思うんです。そうゆう時だからこそ、一旦深呼吸してから、自分を冷静に見つめなおして、人の和を大切にできる人になりたいな、と思う訳です。

ただね、、、自分を大切にできなければ、人も大切にはできないと思うのです。だから、人を大切にするために自分を大切にして過ごしていきたい。

そして自分を大切にできる人、人を大切にできる人が増えてほしい。

そう願って止みません。

先日、2022年3月16日に地震のあった翌日、道場の師範(現在は宗家を継がれた師範)から、安否確認の連絡があり「帰ってきたら遊びにおいで、道場の木札は残っているからね」と声を掛けて頂きました。

これが、私にとって、どれだけ嬉しいことだったことか。。。どれだけ勇気づけられたか。。

また、改めて人を大切にするって、こうゆうことだ。。と気づかされて、心が洗われた出来事でした。

いつかまた、師範方に会える時まで、私も師範方のように人を大切に、人の和を大切にできる人間になれるよう精進しよう。と心に決めてこの記事を締めくくろうと思う。

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