～不思議を集めるお店～『魔宇魅堂』の実話怪談「疲れてたのかなぁ？」

このお話は、ある女性から伺ったお話です。

その頃、仕事が忙しく帰宅は毎度のこと深夜を超えることが当たり前だったそうです

季節は暑い夏から少し過ごしやすくなった秋頃のことでした

その日も帰りは終電を越え

タクシー乗り場からタクシーに乗り込んだそうです

自宅へと向かっている途中でした

細い道路から大きな幹線道路へ曲がって信号待ちの時でした

ふとタクシーの窓から外を見ると

コンビニがありました

『今日は帰って何食べようかな〜』なんて考えながらふと目線をコンビニの端のほうにやりました

そこにはコンビニに商品を運ぶコンテナが積まれていました

そして、そのコンテナの前には店員さんがコンテナを収納する為に

コンテナをその端のスペースに積んでいる場面でした。

手前の店員さんがそのコンテナを奥にいる店員さんに渡している、
と言う状況だったのです。

こんな『夜中に大変だな〜。。』

なんて普通の変わらない風景をぼんやりと眺めていました。

信号待ちのタクシーが発進をしました

タクシーはコンビニの目の前を通過中

彼女は余りの驚きに疲れも忘れ二度見して今起こった出来事を

説明のつかない出来事に混乱したと言っていました。。

道路側にいる店員さんがコンテナを積んでいる先は壁だったそうです。。。

しかし、『壁だった方側から積んでるコンテナを掴む手があったんだよ。。。』

力強く言う彼女の目は真剣でした。

最後に彼女は『疲れてたのかなぁ。。。』と言ってその話を締めくくりました。

その手はなんだったのでしょうか？

そして彼女は本当に疲れていただけだったのでしょうか？