~不思議を集めるお店~『魔宇魅堂』の実話怪談「白い箱」

不思議なお話を集めている『魔宇魅堂』へようこそ。

夏休みを堪能している皆さん。いかがお過ごしでしょうか。

さて、魔宇魅堂は、気まぐれに開店する不思議な不思議なお店。

ちょっと涼んでいらしてね。

今日も、ちょっと不思議なお話をお聞きいただきましょう。

白い箱

このお話は、ある私立高校で教師をしている男性から伺った、不思議なお話しです。

この男性(以降Y先生)のお勤めされている高校と言うのが、県内でも制服が可愛いと、女子生徒から大変人気のたかい学校でした。

当時、入試や入学関係の担当をしていたY先生に、今度受験をするという、女子中学生の母親から、一本の電話があったそうです。

「今度、娘が入試を受けるのですが、病気で身体が強くないので、どうにか付き添いをさせてもらえないでしょうか。」との連絡だったそうです。

Y先生もなんとか協力をしたい。。と思ったものの、、他の生徒との公平を保たなければいけない、、

そこで、Y先生は教室までの付き添いはできないが、として、彼女を他の受験生たちと別室で受けさせ、彼女の母親はその隣の教室で待機できるように取り図った。

彼女の入試の結果は、非常にいい結果で、なんの問題もなく無事合格通知を送ったそうです。

母親から感謝の連絡があり、

「ご配慮いただいて、本当にありがとうございました。安心して受験することができました。

娘も、この学校の制服を着て高校へ通うことを、大変楽しみにしていて、これからの治療もそのために頑張る。と言っているんです。」

と話してくれたんだそうです。

しかし、、、残酷なことに、病魔は彼女の体を蝕んでいきました。

あと一週間ほどで入学式になろうかという時期に、彼女は、この世を去ってしまいました。

彼女の母親から訃報を受け取ったY先生も、非常に胸が張り裂けそうな思いだったと話してくれました。

彼女は楽しみにしていた高校の制服を着させてもらい、葬儀をしたそうです。

Y先生も式に参列し、彼女を弔いました。

火葬場へ向かう前に、Y先生は彼女の母親に「10分だけお時間取れませんか?」と、聞いたと言います。

Y先生は、葬儀社の方に手早く説明をし、火葬場へ行く途中で、高校の周りを1周回ってもらうようにしたのだそうです。

Y先生の計らいで、彼女は高校の周りを一周ぐるっと回ってから、火葬場へ向かったそうです。

滞りなく、式が終わると、改めて彼女の母親から何度も何度も感謝の言葉を伝えられたと言っていました。

「あの子も、着たかった制服を着て高校に来られて、喜んでいると思います。」そう言ってくれたそうです。

その日、Y先生が家に帰ると、

机の上に、身に覚えのない小さな白い箱がおいてあったそうです。

自分には身に覚えのないものなので、家族に聞いてみても、皆一様に「知らない」と言います。

何気なく箱を手に取ってみると、中から「カラカラッ」と何かが入っているような音がしました。

おや?と箱の中身を見てみると、、

中には、何も入っていませんでした。”空き箱から音がしたのか?”と不思議に思いましたが、なんとなく捨てる気になれず、自分の部屋の引き出しの中に入れておくことにしました。

その翌日、仕事を終えたY先生が家に帰ると、また、白い箱が机に置いてあります。

振ってみると「カラカラカラ」と鳴り、開けると中は空っぽ。

またも、捨てる気にはなれず、引き出しにしまう。これで箱は2個目です。

その翌日も、そのまた翌日も、帰宅すると白い箱が置いてあり、振ると音が鳴り、開けると空っぽという事が続いたそうです。

その箱がいよいよ今日で6つ目だな。。と思いながら帰宅すると、、、

その日は、机に箱が置いてありませんでした。

おや?と思って、引き出しを確認すると、これまで引き出しに入れてあったはずの箱も、すべてなくなっていました。

ふと気が付くと、その日は入学式の日でした。

もしかしたら、白い箱は、女子生徒からのお礼、、だったのかも知れないな。とY先生はおっしゃっていました。

特別企画【~不思議を集めるお店~魔宇魅堂】

~不思議を集めるお店~魔宇魅堂は、不思議な不思議なお店。

気まぐれに現れて、不思議なお話で皆さんをおもてなしします。

不思議な世界で、不思議な時間をお過ごしくださいませ。

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ぜひ、魔宇魅堂にお話しにいらしてください。

魔宇魅堂:info@maumee-life.com

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