~不思議を集めるお店~『魔宇魅堂』の実話怪談「レジ締め」
不思議なお話を集めている『魔宇魅堂』へようこそ。
幾分か涼しい日も出てまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
さて、魔宇魅堂は、気まぐれに開店する不思議な不思議なお店。
ちょっと休んでいらしてね。
今日も、ちょっと不思議なお話をお聞きいただきましょう。
レジ締め
今日も一つ、不思議なお話にお付き合いください。
今日のお話は、Jさんという女性が大学生時代にアルバイトをなさっていた時のお話です。
Jさんは、当時都内にお住まいで、K線沿いにお住まいでした。
Jさんが大学4年の頃、アルバイトを探していると、二つ隣の駅前にあるビルに入っている、チェーン店の居酒屋でアルバイトを募集されていたのを見つけたそうです。
都内なので駅二つ離れていても、終電後も歩いて帰れるから、と面接に行きました。
しかしながら、Jさんは大学4年生。
お店を経営する立場から考えますと、できるだけ長く働いて欲しいものですよね。
ともすると、大学4年生ならば期間限定でのアルバイトになってしまうので、なかなか採用とはなりにくいものです。
そこで、Jさんは「最寄り駅がS駅なので、ここから歩いて帰れます。だからレジ締めも可能です。」と自己アピールをすると、
店長さんがそれなら、、と、雇ってくださることになりました。
その際、店長さんから「レジ締めしてくれるなら助かります。ただ、、Jさんは、夜、一人になったりしても大丈夫な人?」と、妙なことを聞かれたとJさんはおっしゃっていました。
その時は採用していただくことに必死ですから「大丈夫です!」とお答えなさったそうですが、のちのち、店長さんからのこの言葉の意味が、分かったのだと言っていました。
アルバイトが始まり、このお店の近くに有名大学があったことから、学生さんのお客さんが非常に多かったのだそうです。
アルバイトをしているメンバーも、ホールも厨房も、一つ二つ下の同世代だけだったそうで、すぐにバイト仲間みんなと仲良くなり、アルバイトは大変でしたが、Jさんはホールのメンバーとして、楽しく働けたのだそうです。
レジ締めの業務も、閉店作業も滞りなく覚えて、店長さんが早上がりの時や、お休みの時などはJさんがレジ締めをして、近くの銀行の夜間金庫に預けに行くことも任されていたのだそうです。
ある夜のことです。
その日は店長さんがお休みでしたが、お店は満卓。売り上げもなかなかの好成績になりました。
「店長いない方が、調子いいんじゃないの?」なんて言いながら、その日の営業はあっという間に時間が過ぎたんだそうです。
みんな気分よく働いていたこともあってか、一致団結して片付けも早く終わり、みんな早々にタイムカードを押し、帰っていった。
そんななか、Jさんは、レジ締めで数円合わなくて、着替えもしないまま、数円のための計算をしていた。
「なんでこれだけ合わないんだろう、、、もう、みんな帰っちゃったのに、帰れないじゃん。。」
そう独り言を言いながら、電卓を叩いていると、、、
お店の奥にあるお手洗いから ”ジャー” と、水の流れる音が聞こえた。
(あれ?まだ、誰か残っていたのかな?)
Jさんは、お手洗いを確認しに行った。
すると、、、
お手洗いには鍵がかかっておらず、ノックをするも、返答がない。
「入ってますか?」と声を掛けましたが、返事もなく、シンと静まり返っていた。
「開けますよ??」とそっと扉をあけましたが、、、
誰もいませんでした。
不思議に思いましたが、レジ締めもまだ終わっていなかったので、レジに戻り計算を再開した。
今度こそ、合わなかった数円もぴったりと合い、(あー、やっと帰れる)と思った矢先、
お手洗いの奥から、男性と思しき声で『咳払い』が聞こえた。
Jさんそこで、一気に寒気がしたんだそうで、灯を落とした店内が一気に闇に包まれるような感覚がして、怖くなった。と言っていました。
店内の電気を全部点け、着替えが終わってから全ての戸締りを確認し、夜間金庫に預けるバッグを持ち、
再び店内の電気を消すと、逃げるようにお店を後にした。
夜間金庫に預けて、家に帰る道すらも怖く感じたんだそうです。
それからというもの、Jさんは度々、お店の自動ドアが勝手に空いたり、一人でレジ締めをするときにお手洗いの水が流れる音を聞いたんだそうです。
怖かったが、別に被害があったわけでもなかったので、大学を卒業する間際まで、その居酒屋さんでアルバイトを続けたと言っていました。
最後に、Jさんは、バイトの面接の時に店長から「夜、一人になったりしても大丈夫な人?」と聞かれたのは、
単に私が女性だったからではなく、こうしたことが起こることを、店長も知っていたからなのではないかな、、、と話してくれました。
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~不思議を集めるお店~魔宇魅堂は、不思議な不思議なお店。
気まぐれに現れて、不思議なお話で皆さんをおもてなしします。
不思議な世界で、不思議な時間をお過ごしくださいませ。
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魔宇魅堂:info@maumee-life.com